本日、日本内科学会のセミナーにon lineで参加しました。胃がん、慢性膵炎、心房細動(脳卒中の予防)、膠原病、気管支喘息について最新の情報を勉強しました。この3年間は、開業した冬にコロナの流行があり、その後もコロナ対応にかなりのエネルギーを費やしていますが、久しぶりにまとまった時間、聴講に集中して、糖尿病以外の分野の知識の整理が出来てすっきりしました。これからも定期的にセミナーに参加して、内科各分野の知識をアップロードしていきます。

 さて、今回のセミナーでも、コロナ関連のテーマがあり、コロナに関して、大阪大学の忽那先生の講義がありました。興味深かったのは、欧米では既にコロナN抗体の保有率が50%を超えているとういう情報でした。欧米では予防接種も先行して推進されており、なおかつ、日本と比較して感染防御が緩いため感染による抗体獲得者も多く、いわゆる「集団免疫」が獲得されつつあると推測されます。一方、日本では累積感染数が延べ2000万人となり既感染者も増えてきていますが、これまで徹底した感染防御策を行ってきた結果、感染者の増加を抑えられた一方で、まだ十分に集団感染を獲得できていないように感じます。

 本日の勉強内容も踏まえ、コロナワクチンについては、当院では9月末までで、従来のコロナワクチン(オリジナル株対応)の取り扱いを一旦終了します。9月末から国内で開始されるオリジナル株/BA.1株の2価ワクチンについては現在の主流であるBA.5に対しても従来ワクチンに比べて若干の優位性は示唆されていますが、そこまで変わらないようですので、当院での取り扱いについては当面保留といたします。BA.4/5対応ワクチンの効果や国内承認の進行、今後のコロナの流行状況を見てから、コロナワクチンを選択しますので、10月に入ってからしばらくは当院でのコロナワクチン接種は中断とさせていただきます。

 インフルエンザの予防接種について。南半球では過去2年インフルエンザの流行がありませんでしたが、今年は従来より早いタイミングで大流行しています。あまり考えたくありませんが、今年は日本でもインフルエンザが早期に流行する可能性を考えておくべきで、早めに予防接種をしておく方が良いのではないかと思います。当院では10月1日からの接種開始を予定しています。医薬品卸からの入荷スケジュールが決まり次第、受付方法などお知らせします。

 なお、インフルエンザワクチンとコロナワクチンの同日接種については個別の接種に比べて安全性、有効性において劣らないようです。それなら同時に接種して頂く方が便利ですので、そうしたいところですが、上記のとおり、当院でのコロナワクチン取り扱いを10月1日以降、しばらく中止しますので、当院では当面の間、同時接種は出来ません。今後、状況をみながら対応を判断していきたいと考えています。