「アルコールはエンプティカロリーって聞くし飲んでも太らないよね?」
「焼酎がいいって聞くからビールより焼酎を飲むようにしてる。」など患者さんからよく聞きます。

まず、アルコールがエンプティカロリーと言われるのは、栄養素が無いという意味です。アルコール自体にはカロリーがある為、太らないわけではありません。
また、厚生労働省の指針では、節度ある適切な飲酒量を「1日平均・純アルコールで約20g程度」としています。(参考量は以下に表示)
ただし女性はアルコールの代謝能力が低いため、10g~15g程度にしておいた方が良いと言われています。

お酒の種類によって血糖値に影響のある糖質を含むもの(日本酒・ビール・果実酒など)、糖質を含まないもの(蒸留酒)(焼酎・ウイスキー・ブランデーなど)があります。
糖質を含まないアルコールでもお酒を飲むことによって食欲が増進され、食べ過ぎたりすることで血糖値に影響することも考えられます。
お薬を飲まれている方やインスリンを打たれている方は薬の作用を亢進してしまうこともありますので注意が必要です。

健康にお酒を楽しむには、摂取量を適量にすることが大切になりますので、飲みすぎには注意してください。なお、厚生労働省の「飲酒のガイドライン」では、週2日お酒を飲まず、肝臓を休める「休肝日」を推奨しています。休肝日を設けると、アルコール依存症の予防に繋がる他、アルコールによる死亡リスクの低下に繋がります。なるべく休肝日を設けるようにしてください。

まずは、アルコールを飲んで良いかどうか主治医に確認しましょう。

※純アルコール量の計算式 
お酒の量(ml)×(アルコール度数%÷100)×0.8(比重)

【純アルコール20gに相当する量 : エネルギー】
ビール(5%)500ml (中ジョッキ1杯または中ビン1本) : 210kcal
缶酎ハイ(7%)350ml : 160kcal
ワイン(12%)200ml(グラス約2杯) : 150kcal
日本酒(15%)160ml(1合弱) : 168kca
梅酒(15%)160ml(1合弱) : 250kcal
焼酎(25%)100ml(0.6合) : 140kcal
ウイスキー・ブランデー(40%)60ml(ダブル1杯) : 140kcal

※商品により成分値は多少異なります。