熱中症とは

 熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れて、体温が調節できなくなり、発熱、けいれん、頭痛など症状を起こす疾患です。

 真夏の暑いなか運動をしていたといったケースの他、家の中でじっとしていても、梅雨明けの暑さに体が慣れていない時期、湿度が高い時期には熱中症にかかりやすいです。

 

熱中症の予防

 熱中症の予防のため、夏場は下記を心がけて下さい。

・扇風機やエアコンで室温・湿度を調整する。

・帽子、日傘などで直射日光を避ける。

・こまめな水分補給。ただし、アルコール類は利尿作用があるので適しません。また、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いので、飲み過ぎには注意が必要です。汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われます。ミネラルを補給するには、麦茶を飲んだり塩分を摂ることが効果的です。

 

熱中症への対応

 気温や湿度が高い環境のなかで、立ちくらみ、筋肉のこむら返り、体に力が入らない、ぐったりする、呼びかけへの反応がおかしい、けいれんがある、まっすぐに走れない・歩けない、体が熱いなどの症状がみられたときには、すぐに熱中症が疑われます。熱中症が疑われる場合は、次のような応急処置を行いましょう。

  風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に移動する。

  うちわや扇風機などで仰いだり、氷嚢で首やわきの下、太ももの付け根を冷やし、体温を下げる。

  冷たい水、特に塩分も同時に補える経口補水液やスポーツ飲料などを補給する。

 

医療機関への受診

 熱中症を疑う症状があり、水分が摂れない、意識がない、または呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
 意識があり、水分摂取可能なときは、前述の応急処置を行います。必要な応急処置を行ったものの、症状が改善しない場合、クリニックを受診してください。必要に応じて点滴や血液検査を行います。