あけましておめでとうございます。新型コロナワクチンについては、現在、西宮市と連絡を取り合いながら予防接種の準備を進めているところです。幸い、現時点で感染者数が落ち着いており、昨年5月のようなパニックにはなっていませんが、国から市への方針指示、ワクチン供給の見込み量が流動的(ぎりぎりまで読めない)であり、市から個別医療機関への連絡も遅れがちで、問い合わせてもはっきりした回答はもらえません。明日以降、行政からも様々な通知・事務連絡が発出されると思われますが、通常診療が始まり、忙しくなると当院からの情報発信が難しくなる可能性もあるため、1月3日現在の当院の方針をまとめてみます(今後の行政の方針により変更の可能性あり)。

①1月下旬~2月上旬 医療従事者(主に香櫨館のクリニック・薬局従業員)へワクチン接種を行う予定。(万が一、香櫨館の医療従事者でクラスターが発生した場合、以後の運営にも大きな影響を及ぼします。予防接種を受けるかどうかの最終判断は個人の自由ですが、希望される方には出来るだけ早期に受けて頂きます。)

2月上旬~ 一般の接種対象者へのワクチン接種を行う予定

・ワクチンは前回同様ファイザー社製のみの取り扱い。前回、モデルナ社製のワクチンを接種された方も3回目はファイザー社製を接種可能。今回、モデルナ社製のワクチンを希望される方については当院では対応できません。

・当面は土曜日の午後に完全予約制、ワクチン接種のみ、通常診療は行わない体制で行っていくつもりです。

 

 一般の接種対象者へのワクチン接種については、おそらく2月上旬のワクチン分配数が1月中旬に決定し、1月下旬に当院の予約受付が開始になるのではないかと予想します。また、あくまで個人的推測ですが、最近政府が接種対象者を前倒しにしており、一方で供給については公衆衛生事業としての公平性を重視して慎重にならざるを得ないため、個別医療機関への初回の分配数は接種対象者に比べて少ないことが予想されます。分配数が少ない場合、前回と同様、「当院かかりつけの〇才以上の患者様を対象に」といった条件をつける予定です。マンパワー的に通常の診療への影響を考えて当面は当院の診察券をお持ちの方のみを対象とする予定です。当院の診察券をお持ちでない方の問い合わせ、予防接種予約に関するクレームについては厳に慎んで頂くようお願いいたします。

 当院で1回目、2回目のコロナ予防接種を受けられた方は、約450人で、インフルエンザ予防接種の人数(昨期800人ぐらい、今期600人ぐらい)と比較すると少ないのですが、全員2回接種であることから約900回接種を行ったことになります。夏のコロナワクチン接種では「厳格に3週間間隔で接種」、「ワクチンの温度管理の難しさ」、「ワクチン供給の不安定さ(数量が直前になるまでわからない、突然供給停止になる)」などの困難な条件下で、特に6月下旬から8月上旬までは土日返上でなんとか対応できました。今回は対象年齢が下がったり、前回大規模接種会場で接種されたかかりつけ患者さんが今回は当院での接種を希望される可能性なども考えられ、どれだけの規模になるのか予想がつきにくいところです。私としては、ワクチンさえ供給されれば、いくらでも頑張るつもりです(・・・いや言いすぎました、1000回超えると運営的に結構しんどいかも・・・)。医学的には、感染した場合の重症化リスクを考えると、やはり高齢者優先で区切っていかざるを得ないものと考えています(当院かかりつけの方はほとんどの方が持病をも持っておられます)。最終的には、少なくとも当院かかりつけの接種対象者については希望者全員に接種できるよう頑張ります。様々なご意見があるとは思いますが、当院においては上記の考え方を基本に、接種スケジュールを立てていきたいと考えていますので、ご理解、ご協力のほどお願い申し上げます。

 

追記:昨年のコロナワクチン接種の際、当院に通院歴のない患者さんに対して当院がコロナワクチン接種しないのは、医師としてどうなのかというご意見を頂きました。実際は、当院ではかかりつけ患者さんのみ対象といたしましたが、集団接種会場にも当院から医師(院長)、看護師を10回以上派遣し、当院とは無関係の西宮市民の方々の予防接種にも協力しておりました。私としては、コロナ予防接種を重要な職務と考えており、今回も、通常診療に支障を来さない範囲で、できる限り貢献していくつもりです。